春から夏に向かってのキッチンスプレーとリラックスハーブティー 高原千芙美

  




春から夏に向かってのキッチンスプレーとリラックスハーブティー



気温の上がってくる5月、私のアロマテラピー講座を長く受講していらっしゃる方々から「そろそろキッチンスプレーを作りましょう」とリクエストが出る季節です。精油でつくるキッチン用の衛生スプレーは台所用品の抗菌、生ゴミ・流し台下などのにおい防止、調理の残り香消臭、カビ予防、ゴキブリなどの虫よけなどの作用があります。また、明るいキッチン、楽しい食卓のイメージをその香りで創りだす力ももっています。

 受講後、新しい受講生からは「アロマテラピーってお部屋でリラックスするくらいだと思っていた」と、その活用範囲が広く深いことへの驚きを聞くことがあります。多面的な精油の力、外部に向かっての空気清浄化などの効果と、鼻から肺への吸収による自分への快適さを創る芳香効果を体験できるキッチンスプレーを作ってみましょう。

【用意】
無水エタノール5ml、精油20滴、精製水45ml、スプレー用のガラス製遮光ビン

【作り方】
ビンに無水エタノールと精油を入れ、精製水を加えます。日付、内容を書いたラベルを貼ります。基本のブレンドをご紹介しますのでブレンドをアレンジして、個性的な香りを誕生させてください。例えば、空気清浄化作用でよく使われるモノテルペン炭化水素類のd-リモネンは、柑橘系の精油に多く含まれる成分です。レモン、スイートオレンジ、ビターオレンジ=葉、マンダリン=果皮、グレープフルーツなどの精油から選んでみましょう。何種かをピックアップしてブレンドすると楽しいです。日の当たらない場所に保管して、2週間くらいで使いきってください。

お勧め精油ブレンド[1]
レモン8滴、ペパーミント8滴、ラベンダー4滴

お勧め精油ブレンド[2]
ペパーミント10滴、ユーカリグローブルス4滴、ラベンダー4滴、クローブ=花蕾2滴 

【使用法】
消臭のために、気になるにおいのもとにそのままスプレーします。必要に応じて、ティッシュペーパーに吹き付けて置いておくのもよいでしょう。

【注意点】
よく振ってから使ってください。
火に向けないでください。
眼など粘膜にかからないようにしてください。

緑のポシェット ハーブレシピ   〜リラックスハーブティーのブレンド〜



 勉強に仕事にと忙しく過ごす日常ですが、穏やかに心緩める時間をもつことも大切です。くつろぎタイムに欠かせない、リラックス効果のあるハーブティーをどうぞ。 今回のリラックスハーブティーは 【リンデン葉・花、レモンバーベナ、カモミール、オレンジピール】の4種、同量ずつのブレンドです。

 茶さじ1〜2杯のブレンドハーブに熱湯200mlを注ぎ2〜3分待ってカップに注ぎます。お好みの濃さで1日2〜3回、または夜だけでも召し上がってください。お茶を入れた後の、ハーブに残る香りもまた楽しめます。

 リンデン葉・花はリラックス作用があり、緊張を緩和します。不安と緊張で心と体が張りつめているようなとき、よく眠れないときに。

 レモンバーム(メリッサ、セイヨウヤマハッカ)は頭をすっきりさせ、理解力を増進させることから「学者のハーブ」とも呼ばれます。リラックス作用で精神的な疲労や興奮、ストレスによる頭痛や胃の不快感を鎮め、寝つきもよくなります。

 カモミールの鎮静効果は有名で、就寝前に飲むカモミールは「good night tea」と言われています。オレンジピールも鎮静し眠りを助ける作用と、オレンジのさわやかな風味をもち、ティーを飲みやすくしてくれます。




 高原千芙美(たかはら ちふみ)

東京薬科大学卒、薬剤師。生活習慣病予防士。アロマ塾認定講師。ハーブアロマ緑のポシェットを主宰。毎日文化センター、朝日カルチャーセンター、昭和女子大オープンカレッジ、東武カルチュアスクール、産経学園、多摩市民塾などでアロマテラピー、ハーブに関する講座を持つ。また、中野区、練馬区など区民講座の講師としても活躍中。FM多摩G-Windにレギュラー出演。






春から夏に向かってのキッチンスプレーとリラックスハーブティー 高原千芙美