特集:軽度発達障害と東洋医学(漢方薬・鍼灸)

子どもをよい方向に導くための方法と手段
それぞれの疾患に対する具体的方法と手段

@軽度発達障害の概要

「軽度」発達障害ということばに惑わされてはならない

ボーダーライン(ないし軽度)精神遅滞

高機能自閉症
広汎性発達障害(Pervasive developmental disorder)
アスペルガー症候群(高機能広汎性発達障害)

広汎性発達障害(略称PDD)とは、

「相互的な社会関係とコミュニケーションのパターンにおける質的障害、
および限局した常同的で反復的な関心と活動の幅によって特徴づけられる一群の障害」(ICD-10より)、
つまり社会性や意思疎通の発達異常、興味・関心の範囲が狭い、
反復行動、想像力の未発達などの特徴を持った障害のことを指す。

一般的に自閉症の上位概念として認識されている。

医学的にPDDの下位分類として、
自閉症(Autism)、
アスペルガー症候群[障害](Asperger'ssyndrome)、
レット障害(Rett's Disorder)、
小児期崩壊性障害(Childhood Disintegrativedisorder)、
そして診断上これらに該当しないものをDSM-Wでは特定不能の広汎性発達障害(PDD-nos)、
ICD-10では非定型自閉症として分類されている。

知的障害を伴わないものを、高機能広汎性発達障害(High-functioning pervasivedevelopmental disorder : HFPDD)
知的障害を伴わない自閉症を高機能自閉症(High-functioning autism)と言う。

有病率
人口のおよそ0.5〜0.75%
男女比は自閉症では3〜5:1、アスペルガー症候群では8:1 と男児に多い。
知的水準は、自閉症の場合は正常範囲から重度まで幅が広い。
アスペルガー症候群では、ほぼ正常である。

言語発達の問題
自閉症では軽度から重度まで幅広い。
アスペルガー症候群ではほとんど問題なし。
対人関係の問題は、自閉症でもアスペルガー症候群でもみられる。
イギリスの精神科医ローナ・ウィングは、
カナー型、アスペルガー型といった枠に完全に当てはまらないものの
類似性のある事例に幾つか遭遇してういる。
彼女は次第に、広汎性発達障害は、自閉症やアスペルガー症候群などという個々の独立したものではなく、
広い連続体(スペクトル)の一部として捉えるものと考えた。
そしてこの連続体を「自閉症スペクトル」という名で提唱した。

イギリスでは「広汎性発達障害」(Pervasive developmental disorder)という語は、
「障害」と名のつくことで混乱を招くものとして、親御さんには不評で「自閉症スペクトラム」という語の方が好まれている。
発達領域における広範な障害が見られ、認知機能面でのアンバランスさが見られる。
物事を「聞いて」理解するよりも、「見て」理解する方が優位。


学習障害=LD(Learning Disabilities:LD)

LDとは,

学習障害

教師も、親も、熱心に子どもを指導し、子どもも一生懸命勉強しているのになかなか成績が上がらない。
このような子どもたちがいる。
このような子どもたちは、LDと呼ばれる困難を抱えている可能性がある。
LDとは一体何なのか?

文部科学省の出した定義

「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、
聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に、
著しい困難を示す様々な状態を示すものである。
学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、
視覚障害、聴覚障害、知的障害、 情緒障害などの障害や、
環境的な要因が直接的な原因となるものではない。」

学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査協力者会議
(文部省)1999/07

つまり知的発達の遅れがみられない(IQ:70〜75以上)が、
学習に支障をきたす大きな医学的な疾患がなく、
本人の学習に 取り組む姿勢や環境にも問題がないにもかかわらず、
期待されるよりはるかに低い学習到達度を示してしまうようなものを指す。
また、コミュニケーションや位置関係、空間認知なども弱く、
運動や遊びの場においても困難さがうかがえる。

原因
解明はされていない。
おそらく中枢神経系に何らか の機能障害があるのだろうと推定されている。
ただし、LDの前提として全般的な精神発達の遅れがなく、
視力・聴力の異常、環境や心理面の問題に起因する ものではない。
LDというものは1つの症状を示すものではない。
LDを抱える子ども達の困難は多種多様である。

つまり、LDの子供達一人一人に、個別、個人対応することが、何よりも重要である。


注意欠陥多動性障害=ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder:ADHD)

ADHDとは

注意欠陥/多動性障害
(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder:ADHD)

注意欠陥多動性障害(ADHD)とは、
発達レベルに不適当な不注意(注意力障害)・衝動性・多動性を示す行動障害。

@不注意優勢型
A多動性−衝動性優勢型
B両方を併せ持つ混合型

の3つのタイプがある。

有病率
年齢と性別により異なり、だいたい就学前後の年齢層に多くみられ、
多動性−衝動性優勢型や混合型が大きな割合を占めている。
年齢が高くなるにつれて有病率は下がるものの、逆に不注意優勢型の割合が大きくなってくる。

以前は小児期の疾患と考えられていたが、
成人においても障害が持続することがあり、
成長してもその傾向は残存する。

ADHDと、非行との関連
ADHDの一部は、小学校高学年において、反抗挑戦性障害に、
青年期で行為障害、成人後に反社会的人格障害になる可能性もある。
このような症例では、児童虐待など、家庭状況が大きな影響を与えている。


ADD (Attention Deficit Disorder:ADD)
注意欠陥障害(ちゅういけっかんしょうがい)とは、
軽度発達障害の一種
ADHD(Attention Deficit / Hyperactivity Disorder 注意欠陥多動性障害)のうち、多動のないものの通称。
診断基準DSM-IVのADHD不注意優勢型に相当する。

ADHD=落ち着きが無く、授業中立ち歩いたりする子供、
ADHDは、脳の制御を司る前頭葉の覚醒不足に原因があるとされる発達障害で、
集中力のムラや気の散りやすさなど不注意の問題も抱えている場合が多い。

成人のADD
これまでは子供のみとされたが、成人しても引き続き症状が残る症例が報告されている。
ADHD児が成長の過程で多動性が矯正されることが多いため、
ADHDが成人しても残る場合にはこの障害の形として残ることが多いと言われる。
日常生活に支障をきたす精神的な特性を何でもかんでも障害に含めるべきではないとする意見が根強いため、
成人にADHDを認めるべきかどうかは考え方がまちまちである。


うつ病

反抗挑戦性障害(Opppsitional Defiant Disorder:)と行為障害

A子育て支援を見据えた診療理念と手法

診療現場で何をするか

子育て支援の重要性

B薬物療法とその利用

睡眠障害

多動性衝動性に対する薬物療法

抗うつ病薬

漢方薬

C子どもをどう育むか

「教育」こそ,軽度発達障害の子どもへの治療である

医教連携は,なぜ必要なのか

戦略的診断のすすめ

自閉症と非自閉症を見分ける

自閉症に対するアプローチ

自閉症・アスペルガー症候群への治療的介入の第一歩

高機能自閉症・アスペルガー症候群の性質理解

SPELLの法則

就労を目指して〜望ましい告知の試行錯誤〜

自閉症でない子どもたちでは,指導が積み上がる

基礎学力の保障に何が必要か?

就労に必要な生活習慣を身につけるために

学習障害(LD)をとらえなおす

D教育との連携にあたって

医療側が教育を知ることが,連携を広げる

教師との連携に当たって知っておきたいこと

教師と会うときに,私がお願いしていること

特殊学級や養護学校の利用も考えよう

学級担任・学校と保護者との対立があったときには

E漢方相談内容Q&A

続く、



「大山漢方堂 漢方医学と漢方健康相談」

      大山漢方堂薬局の得意とする病気、大山漢方堂薬局に漢方相談のあるご病気一覧、

  大山漢方堂薬局 漢方健康相談窓口、医学博士大山博行先生、医学博士小松靖弘先生のご紹介


" THE KAMPO " 漢方
 漢方薬, How the Japanese Updated Traditional Herbal Medicine


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