アルツハイマー型痴呆の診断
痴呆評価スケール
スクリーニングのための知的機能検査法

 

改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

1)特徴
痴呆のスクリーニングテストとして、わが国で最も古い歴史をもつ長谷川式簡易知能評価スケールの改訂版である。
このスケールは、老人のおおまかな知能障害の有無と、障害の程度をおおよそ把握することができる特徴をもっている。
検査にあたって本人の生年月日さえ確認できていれば、家族や周囲の人から、あらかじめ情報を得ることなしに評価できる。

2)使用方法
このスケールは、被験者に面接し質問方式で行うもので、スケール表に記載された問題を順次、1問ずつ読み上げ答えを求める。
しかし、最初から「テストをしますよ」といった調子で施行するものではなく、なるべく日常会話の中に取り入れ自然に行っていくのが望ましい。痴呆の老人は1日のうち、しばしば覚醒水準の変動がみられることが多いので、本人の状態を記載しておくとよい。

3)判定方法
HDS-Rの最高得点は30点である。
20点以下を痴呆、21点以上を非痴呆としている。
各重症度別の平均得点は、以下のごとくである。

非痴呆:24.3±3.9
軽度:19.1±5.0
中等度:15.4±3.7
やや高度:10.7±5.4
非常に高度:4.0±2.6

改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

以上


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