特集:過呼吸 不安 パニック障害と漢方薬

「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」

 息苦しい呼吸に苦しむ26歳のOL、Kさんの例
 ある日の夜中、1時ころ、急に息苦しくハアハアと呼吸が荒くなり、止めようと思っても止められず、息苦しい呼吸が続きます。
やがて手足がしびれて「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖に、Kさんはとらわれたそうです。

 Kさんは発作当初、救急車で病院に運ばれましたが、着いたときは症状が治まっていました。
薬を処方され、翌日検査を受けるようにと帰されました。
 翌日の検査では問題なく、苦しくなったら紙袋で息をして酸素を多く取り込みすぎないように指示され、精神安定剤を処方されました。
しかし、その後も数回発作が起き、また、精神安定剤の副作用が心配になって、漢方薬を希望したようです。

 「半夏厚朴湯」を調合し、現代医学でもいわれるように、過呼吸で苦しくなったら紙袋を使うようにアドバイス致しました。
 服用後、次第に発作も起きなくなり、約1年間服薬を続けました。

 急に呼吸困難になる不安感から呼吸が早く深くなり、それでも空気が入ってこないように感じ、
さらに速い呼吸を続けてしまうことを過呼吸症候群といいます。
手足がしびれ、時には意識がなくなることもあります。
比較的若い女性に多く、救急で病院を受診することも少なくないようです。
検査を受けても呼吸困難となる所見は見られません。

 半夏厚朴湯は、呼吸や精神的なことを意味する「気」が鬱滞しているときに用いる処方です。
漢方では「気鬱」と言いますが、息苦しく感じたり、憂うつな気分をもたらすことを指します。
このような症状のときには、「半夏厚朴湯」が有効となる場合が多いようです。

過呼吸症候群に効く漢方薬として、半夏厚朴湯をご紹介しましたが、
その他、体質・症状に合わせて多くの漢方薬が使われています。
漢方薬に、お迷いの場合は、お気軽に、大山漢方堂薬局に、お電話ください!。


半夏厚朴湯

■効能・効果
気分がふさいで、のど、食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、吐き気などを伴う次の諸症:
不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、神経性食道狭窄症、不眠症
■組成(含まれる生薬)
ハンゲ、ブクリョウ、コウボク、ソヨウ、ショウキョウ


漢方健康相談のお問い合わせは、:大山漢方堂薬局 0283-22-1574(イゴ・不安・ナシ)

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