特集:イボに効く漢方薬

半夏瀉心湯

 白眼に異物を感じて、漢方相談を受けに来た、45歳、女性Yさん。

 Yさんは45歳の家庭の主婦。
十数年前から翼状片(白目に肉状のものができる症状)との診断を受けて、西洋医学的治療をしていました。
ところが、2年ほど前から角膜にも、翼状片が、かかりはじめ、このままでは、まずい。
「漢方でなんとかならないだろうか」と、心配して、相談にきました。

 眼を使い過ぎたときに痛むほか、すぐに胃腸が悪くなるといいます。
この症状を聞いて何を使ったらよいか迷いましたが、翼状片を漢方でいう「肉極」と考える説に従って越婢加朮湯を調合しました。

 越婢加朮湯を服用して、1ヵ月後、「胃から酸っぱい水が上がってきて、舌先が赤く痛む」と、苦情の電話がありました。
かなり、頭に来ていたようなので、とりあえず服用を中止してもらいました。
 その結果、酸っぱい水は出なくなりましたが、舌はまだ痛いと言います。
そこで、今度は半夏瀉心湯を調合して服用してもらいました。
すると、服用3日で、「舌の痛みがなくなり、胃腸の調子が良い」との、電話が入りました。
私も安心して、継続服用をお願いしました。
その後は、症状も落ち着き、体も順調に良くなっていきました。
新聞を30分くらい読むと眼が充血して痛かったのが、2時間以上続けて読めるようになりました。
さらに、思いがけなく、
「足や背中の老人性のイボがたくさんできていて、不安だったが、それが、すっかり消えました」と、
驚いて報告してくれました。

 私は、もともと、イボや眼の症状を治療しようとしたわけではなく、
胃腸を整えようと考えてのこの漢方を調合しました。
漢方では、胃腸を最重要な臓器と捕らえます。
胃腸は「気」、すなわち元気の「源」の一つとして考えています
私は、漢方の効果が思わしくないときは、まず、この胃腸を丈夫にしてみようと、考えることがよくあります。
 これは漢方でよくとる手段の一つで、西洋医学では、おおよそ理解の苦しむ、よい治療効果を得ることがあります。
このように漢方を勉強していると、目的とした効果以外の思わぬ症状の改善まで得られ、びっくりすることがよくあります。

イボによい漢方薬として、半夏瀉心湯をご紹介しましたが、
その他、体質・症状に合わせて多くの漢方薬が使われています。
漢方薬に、お迷いの場合は、お気軽に、大山漢方堂薬局に、お電話ください!。


半夏瀉心湯

■効能・効果
みぞおちがつかえ、ときに悪心、おう吐があり、食欲不振で腹が鳴って軟便または下痢の傾向のあるものの次の諸症:急性・慢性胃腸炎、醗酵性下痢、消化不良、胃下垂、神経性胃炎、胃弱、二日酔い、げっぷ、胸やけ、口内炎、神経症
■組成(含まれる生薬)
ハンゲ、オウゴン、カンゾウ、タイソウ、ニンジン、オウレン、カンキョウ


漢方健康相談のお問い合わせは、:大山漢方堂薬局 0283-22-1574(イゴ・不安・ナシ)

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