第七回
「 心の平安と漢方薬、音楽療法(安息の時を求めて) 」
漢方医学的見地から考察する
大山博行先生、酒井哲夫先生、中村透先生 三者対談
場所:大山宗伯東洋医学記念館
東洋医学(漢方薬、鍼灸)の歴史資料室
2024.10/27(日)



  





  

第七回
「 心の平安と漢方薬、音楽療法(安息の時を求めて) 」
漢方医学的見地から考察する
大山博行先生、酒井哲夫先生、中村透先生 三者対談
場所:大山宗伯東洋医学記念館
東洋医学(漢方薬、鍼灸)の歴史資料室
2024.10/27(日)










   





第七回
「 心の平安と漢方薬、音楽療法(安息の時を求めて) 」
漢方医学的見地から考察する
大山博行先生、酒井哲夫先生、中村透先生 三者対談
場所:大山宗伯東洋医学記念館
東洋医学(漢方薬、鍼灸)の歴史資料室
2024.10/27(日)


   








第七回
「 心の平安と漢方薬、音楽療法(安息の時を求めて) 」
漢方医学的見地から考察する
大山博行先生、酒井哲夫先生、中村透先生、三者対談
場所:大山宗伯東洋医学記念館
東洋医学(漢方薬、鍼灸)の歴史資料室
2024.10/27(日)






第七回
「 心の平安と漢方薬、音楽療法(安息の時を求めて) 」
漢方医学的見地から考察する
大山博行先生、酒井哲夫先生、中村透先生、三者対談
場所:大山宗伯東洋医学記念館
東洋医学(漢方薬、鍼灸)の歴史資料室
2024.10/27(日)

    

「漢方医学」というと「中国の医療」というイメージがありますが、中国医学を源流として日本に伝わり、日本で、独自の進化、発展をして、現代に受け継がれた日本の伝統医学なのです。
現在の中国にある「中医学」と日本の「漢方医学」は、かなり違っており、似て非なるもの、かもしれません。 つまり、漢方医学は、日本固有の伝統医学なのです。 
日本の伝統医学、「漢方医学」の特徴を、挙げてみます。
第一の特徴は、オーダーメード の漢方薬を調合する。つまり、生薬を、患者さん、一人一人に合わせて、調合すると、いうことです。

漢方薬は、西洋医学の新薬のように、化学成分を抽出・合成した薬ではなく、自然界の天然の植物などを利用して、生薬を組み合わせて、効果のある薬を考案して、病気を治す、未病を治す、ことにあります。
日本の東洋医学(漢方薬、鍼灸、他)は、「証」という漢方独自の見立て「診断学」に基づいて、患者一人一人の症状、体質に、合わせて、細かく漢方薬を調合する。
この点は、近年になって、注目されてきた、オーダーメードの治療に、例えられるので、まさに、温故知新と言えます。
「心身一如」 、東洋医学は、人間の生活に基づいた医学なので、患者の日常生活レベルの改善、「生活の質(QOL)」を、重要視しています。
これは、東洋医学が、近代的な、検査技術が、存在しない時代に発達した医学なので、原因の追及より、体質改善、症状改善への対処が治療のすべてだったからなのです。
また、東洋医学は、西洋医学のように心と身を分けて考えず、一体として考える、「心身一如」の考え方が基本になっています。 


東洋医学の得意な症状、病態、西洋医学に、勝るとも劣らない、東洋医学(漢方薬、鍼灸)の症状や病態は、どのようなものなのでしょうか?
まず、「冷え症」、「虚弱体質の人の体調不良や体力低下」、「老化に伴うさまざまな症状」、「アレルギー関連の病態、症状の改善、根治療法、アレルギー体質改善」などがそれにあたります。
また、
「生活習慣病、慢性疾患の症状改善」、「西洋医学、化学薬品(新薬)の副作用軽減」、「現代医学の治療で、完全に治らない、十分に改善しない病態、諸症状の改善、軽減」なども挙げられます。

大学病院、総合病院などでは、医学的診断が確定できない、さまざまな症状を抱える患者さんも、数多くいらっしゃいます。
そこで、まず、実行することは、最新に診断技術、最新の検査などを、重ねて正確な診断を付けることです。
診断が付けば、次に、臓器や疾患ごとに分化している、それぞれの専門分野の各診療科につなげること、つまり「振り分け」をすることです。

しかし実際には、最新の検査、適切と思われる検査をしても診断に至らない症例は、少なからずあります。
中には、もともとの性格傾向や病状への不安の増大も相まって、医学的な説明が難しい病態、症状の患者さん
「MUS(medically unexplained symptpms)」と呼ばれる症状を持った患者さんには、治療に難渋することも多々あるということです。
このような事例には、東洋医学、漢方医学の方法論、見方が、十分に活用でき、漢方薬、鍼灸の適応、効果が十分に発揮できるでしょう。 

大山漢方堂薬局、鍼灸院に来れれた患者さんで、

55歳の女性、主症状は、「息切れ」です。
詳しく問診すると、3年前から息切れをしやすくなり、健康診断では脈拍が早くなる「頻脈」と指摘されていました。
食欲はありますが、まず、手が火照り、お口が渇く、足がつりやすく冷える、足裏がしびれる、皮膚がかゆい、などの問題があり、、さらに、就寝中に2回もトイレに通う頻尿もありました。 
漢方の診断学に基づいて観察すると、下腹部がふにゃふにゃしている「小腹不仁」という所見がありました。
このような状態を、東洋医学、漢方医学では、「腎虚」という病態と判断します。 これは、現代解剖学の腎臓とは異なる意味の「腎」という臓器が弱る状態。 

そこで「腎」の機能を補う、「杞菊地黄丸」を服用、2週間で、「目の疲れ、かすみ目」が軽減、気にならなくなり、
ついで、「知柏地黄丸」を服用、2週間で、「ほてりと口渇」、「息切れ」が、改善、気にならなくなり、
その後、「牛車腎気丸」を、2週間服用で、冷え、しびれ、かゆみが改善、気にならなくなりました。

つまり、この患者さんは、いわば、東洋医学の「腎」というシステムの衰えが、さまざまな症状を引き起こしており、
このシステム全体の衰えを治せば、症状は消え、改善できる、という理論になります。

例えば、この患者さんが、西洋医学の総合病院に行くと、息切れは循環器科、足のつりやしびれは整形外科、
夜間頻尿は泌尿器科、皮膚のかゆみは皮膚科、目の疲れ、眼精疲労は、眼科、ほてり、口渇、冷えは内科というように、
症状が出た臓器や部位ごとに複数の診療科を受診し、検査や投薬が行われることになります。
こうなると、患者さんも負担になりますし、逆に、症状はよくならなかったり、薬の副作用が出たり、ということにもなりかねません。
つまり、必要に応じて、東洋医学、漢方医学の見方、方法論をうまく取り入れると、案外上手に治療できるようになると考えられます。

東洋医学(漢方薬、鍼灸)は、日本が誇る伝統医学であり、実用的な治療学なのです。
また、東洋医学、伝統医学を、現代の医療に、うまく取り入れることが、温故知新、
日本ならではの統合医療の形として国民の健康と幸福に大きく寄与するものと考えられます。


古来からアジア、日本の人々がどのように不調や怪我、病気と向き合ってきたのか
体の仕組みや薬などの知識がなかったはるか昔から現代に至るまでの試行錯誤の中には「健康で幸せに生きたい」という切実な願いがある。
時代ごとの「初の試み」など、熱い志を感じる医療史を、当時の筆跡や図版などから知ることができました。

占いによる診断治療からの脱却

中国の古代王朝・殷(紀元前17世紀頃~紀元前1046年)では、治療に関することを占いで決めていたことが、亀や牛の骨に刻まれた古代文字からわかる。
その後、少なくとも戦国時代末期(紀元前3世紀頃)には、内科医、外科医といった専門医について記された書物があることから、
この時期には占いによる診断治療からの脱却があったと考えられる。
とはいえ1500年くらいの間は治療を占いに頼っていたと考えると、その時代の人々は病気になることは死ぬこと、つまり長生きする人は運命だった。

経穴(けいけつ) いわゆるツボの発見

中国最古の総合医学書『黄帝内経』が登場するのは後漢(25年~220年)の頃。
この書物には、東洋医学独特の
鍼灸しんきゅう経穴けいけつ(いわゆるツボ)などの実践的な内容が記されている。
「未病(発病には至らないものの健康な状態から離れつつある状態)を治す」という概念も登場する、
現代の医療に通じる画期的なものでした。

鍼灸治療の教科書で、現存最古の書物は『十四経発揮』です。
元代の医者・
滑寿かつじゅ(1304~86)がまとめたもので、
東洋医学で重視される気・血・水の通り道「
経絡けいらく」と「経穴けいけつ」が挿図入りで解説されている。
この本は、日本医学中興の祖として知られる
曲直瀬まなせ道三どうさん(1507~94年)も読んだ。

日本では病気は神仏の
たたりとされ疫病が流行れば祈祷が行われてきました。
7世紀ると遣隋使、遣唐使により中国から医学知識がもたらされましたが、それ以降も病に対しては加持祈祷が行われていた。
日本でやっと本格的な医療行為が広まったのは、なんと室町時代末期以降。

その本格的な医療行為の端緒となった人物こそが、前出の曲直瀬道三。
啓迪集けいてきしゅう』という医書を1574年に天皇に献上しました。

日本初の解剖書

そして、江戸時代に、山脇東洋(1705~62年)が、日本初の解剖書『蔵志』を1754年に刊行しました。
単純化されたものですが、肺や肝臓や腸の形や場所が分かります。
しかしながら、それまでの日本では、臓器や機能を感覚的にとらえていた

そして、『蔵志』発刊の20年後に出版された杉田玄白の『解体新書』。
日本で初めて本格的に翻訳された西洋解剖学書。

訳『解体新書』 1774年(安永3年)刊

図版は西洋画を学んだ秋田藩士の小田野直武が手掛けました。
翻訳語が当時の日本にはない単語だったときは、新たに言葉をつくるなど、工夫を凝らしました。

世界初の全身麻酔による乳がん手術

解剖学の歴史は西洋の方が長かったが、手術の分野で快挙を成し遂げた日本人医師が、
1804年に世界で初めて全身麻酔による乳がんの手術を成功させた
華岡はなおか青洲せいしゅう(1760年~1835年)です。
実験への協力を申し出た母と妻に麻酔薬を飲ませ、副作用で妻が失明するという事故を経て、麻酔薬「通仙散」を完成させました。

彼の著作『乳岩図説』には、乳房に、大きく黒いシミのように描かれているのが乳がん。
図版のモデルは奥さん。家族一丸となり、麻酔薬を作って人々を救いたいという情熱を感じる。

100年に一度と言われたコロナウィルスのパンデミックを経験した私たちだからこそ、
未知の病魔と戦い克服してきた人類の医学の歴史に心を打たれます。
あくなき医学の探求とその発展に感謝しながら、心身ともに健康に過ごしていきたいものです。



特集:不老長寿と美容に良い漢方薬

「不老長寿」。誰もが健康で長生きをしたい。
人類が地球に誕生して以来、その実現を夢見てきた永遠のテーマだ。
わが国でも、2005年には4人に1人は65歳以上の高齢化社会を迎える。
少子化が叫ばれ若年層がますます減少していく状況下において、
いつまでも元気に活躍できる老人を増やすことが、国の存続を左右すると言っても過言ではない。
長年にわたって人間の活力維持をアシストする妙薬が果たしてこの世に存在するのか。
中国4000年の歴史を紐解いてみると、宋時代に考案された 「不老長寿と美容に良い漢方薬」 が浮かび上がってきた。

不遇な時代を経て現代に甦る

 日本は、百歳以上の方が8400人(平成9年9月30日付)を超えるという、世界でも他に例のない長寿国になりました。
ただ、そうは言っても百歳以上のお年寄りのうち、その70%以上がぼけていたり、寝たきりだったりしますので、こうした状況はもっと改善しなくてはいけません。
 そこで、もっと健やかに元気で百歳を迎えるための保健薬や滋養強壮薬がないだろうかと思っておりましたところ、
宋時代に考案された 「不老長寿と美容に良い漢方薬」
に出合ったわけです。

私がこの漢方薬について興味を持ちましたのは、あの「鬼平犯科帳」の主人公、長谷川平蔵が臨終の間際に、
時の将軍家斉から当時大変貴重だった、この漢方薬を与えられたというエピソードを聞いたからです。
残念ながら長谷川平蔵は、時既に遅く、一週間後には亡くなったそうですが、この話には大変感銘いたしました。
 また、競走馬に、この漢方薬を与えているという話も聞いたことがあります。
トレーニングを終えた競走馬に、この漢方薬を煎じて与えると、水桶に首を突っ込み、貪るように飲むそうです。
引退した中央競馬会のある有名馬もこれを飲み、輝かしい成績を手中に収めたわけです。
まず、このように数々の逸話に事欠かない、「不老長寿と美容に良い漢方薬」の歴史について、お話いただけませんか。

この漢方薬は宋の時代に考案されました。
中国の上海から揚子江を西へのぼった江蘇省鎮江に住んでいた申鉄瓮という漢方医が発案したと言われています。
このことは、同年代の洪遵の著「洪氏集験方」の補益の薬剤一六七方中の一つに挙げられていたと後世に語り継がれています。
「洪氏集験方」の内容は明代の大本草学者「季時珍」の名著「本草網目」の第十六巻湿草類にみられる「地黄」の項でうかがい知ることができます。
 その後、中国では、漢方の全盛時代といわれます金元時代を迎え、季朱医学が誕生します。
その代表的医師「朱丹渓」も、この漢方薬を滋養強壮剤として絶賛しています。

 中国の金元四大医家時代の医学書は朝鮮半島に大いに影響を及ぼしました。
中国から多くの漢方書が季王朝時代に即時翻印され、1613年に「東医宝鑑」が編集されました。
この「東医宝鑑」巻一の内景篇の「養性延年薬餌」の最初に掲載されているのが、この漢方薬なのです。
中国・明代の「本草網目」の最後の文章に新処方として人参、地黄、茯苓のほかに天門冬、麦門冬、枸杞子を加えた「益寿永真膏」が記載されていましたが、
「東医宝鑑」ではクコの果実である「枸杞子」やクコの根の皮の「地骨皮」を用いるように内容が変更されています。
この方がより有効的だと長年の臨床体験で分かったのでしょう。
 この「東医宝鑑」にある新処方が、この「不老長寿と美容に良い漢方薬」になるわけです。

ストレスなどの体の歪みを改善 

 今のお話で、この「不老長寿と美容に良い漢方薬」の歴史は大変よく分かりました。

 熟地黄は現在まで、日本人にはほとんど手に入らないものでした。
乾燥させた地黄に比べ、熟地黄には熱をとる清熱作用や、炎症を改善する作用があります。
この清熱作用は、単に熱を除去するというだけでなく、ストレスやアレルギーによって生じる、体のひずみを改善するといういい面もありますね。

 漢方薬は大きく分けて、体力を補う補剤と、あり余った体力を調整する瀉剤の二つに分類できますが、
現代社会を見てみますと、高齢者、ストレスを受けることが多い働き盛りの人、また、先ほど徳川将軍家斉の話を紹介されましたが、
あのように妾をたくさん持って精力を浪費する人、スポーツ選手など、体力を補わなくてはいけない人があまりにも多く存在します。
ですから、合理的に体力を補える薬が、一番理想的な薬だということができます。

 韓国の漢方で一番有名な書物である『東医宝鑑』に、この漢方薬が載っているということは、以前から知っておりました。
その漢方薬を調合して煎じて飲んでみましたところ、
玉のように美しくなるという記載の通り、服用した翌日には見事に顔の表面がきれいになりました。
 「疲れる」という字はやまいだれに皮と書きます。
ということは、一番疲れが現れるのは、皮膚だということです。皮膚が潤沢であれば、
その人は健康そのものであり、健康状態がいいことを一般的に「顔色がいい」というのも、同じことでしょう。
ホルモンのバランスが狂ってくるとそれが皮膚に現れ、疲れたようにみえたり、乾燥肌になったりします。

 現在、アトピー性皮膚炎は、国民病といっていいくらい増加していますね。

 アトピー性皮膚炎の発症は、黄色ブドウ球菌などの感染症が引き金となります。
感染症から熱性の皮膚炎が引き起こされますから、麻黄や麻黄に石膏を入れたものなどが適応されるわけです。
ほかにも、清熱、解熱薬が必要とされますが、こういった薬剤によってある程度菌が除去されますと、必ず引き起こされるのが乾燥肌です。
保湿作用を持つ生薬が配合され、血液循環の改善や、免疫力の強化に働く、この漢方薬を服用すれば、乾燥肌をツルツルの肌へと戻すことができます。 

 そういう意味では、この漢方薬はアトピー性皮膚炎にも好影響を及ぼすといえますね。
 そうです。この漢方薬は舌触りがいいですから、子供にとってものみやすく、中にはパンに塗って食べている子供もいます。
煎じ薬は、小豆の汁粉のような感じでのむことができます。

『東医宝鑑』というのは、韓国の医学教育の基本になる教科書で、韓国の医学生はまずこれを用いて学習するわけです。
この『東医宝鑑』にまず、不老長寿の薬として載っているのが、この漢方薬です。
 アトピー性皮膚炎の話が出ましたが、皮膚は、五臓六腑でいうと肺の領域になるわけですから、
公害などで肺を痛めますと、当然皮膚にも影響が出てきます。
また、五臓六腑の中で肺を支配しているのは、脾、つまり胃腸です。
また、五臓六腑のあらゆる病気は皮膚に病変が出現するとも思います。
 この漢方薬の成分である人参は、昔から、胃腸と肺の両方の薬といわれていますし、地黄も肺が支配している腎臓に効果を現します。
天門冬など、人参のほかにも肺に効果のある漢方薬が入っていますから、
五臓六腑を正常化しますが、特に胃腸、肺、腎臓の機能を高め、アトピー性皮膚炎を根本から治す作用があるのではないかと思います。

疲労感や体力低下時にも

 漢方でいう未病の概念に近いのかもしれませんが、現代は、病気になってから治療するという時代ではなく、
いかに病気にならないようにするかという、自己管理の時代になってきたのではないかと思います。
このような時代背景を考えますと、この漢方薬は、自分の健康をずっと維持していくために、欠かすことのできない保健薬なのではないでしょうか。

 病気の予防には、まず、漢方薬で体力をまず高めておくことが大事でしょうね。
健康保険制度の改定で、患者の自己負担割合が徐々に大きくなってますから、実際に病気になって医療費を多く払うよりも、
病気になる前に健康保持に努め、病気にならない状態を保つことが、結果的にずっと患者さんの得になるのではないかと考えます。

 私はこのほど、北九州で、この漢方薬を毎日愛用している94歳のお爺さんに会いました。
この方は、70歳までは、病気のデパートと称してもいいくらい、毎日のように医者に通っていましたが、
ある日、主治医の先生から『これをとにかくのんでみなさい』と勧められ、煎じて朝晩のむようになってからは、
あれだけ通いつめていたお医者さんのところへ行く必要がなくなったというのです。
94歳の現在でもとても元気で、これこそまさに自分の健康をこの漢方薬が保ってくれている実例だと思います。
ほかにも、88歳の酒造組合の組合長で、健康を回復した要因が、この漢方薬以外に考えられないというケースもあり、こうした実例は事欠きません。
 今は故人となりました宇野重吉さんも漢方薬を随分愛用しておられたようです。
宇野さんが漢方薬の服用であんなに元気だったというので、
劇団民芸の俳優さんの中にも漢方薬の隠れた愛用者が随分いると聞いています。
 自分の健康は自分で管理するこれからの時代には、漢方薬は欠かせないと考えますが、

宋代の医師申鉄瓮が発案 『東医宝鑑』に掲載

 昔の時代には、大変高価であった人参や地黄を買い求めるというのはとんでもないことで、
一般の人には漢方薬に接する機会がほとんどなかったのだろうと思います。

 確かに、人参を手に入れるために自分の娘を吉原に身売りしたという話もありますから、
漢方薬は大変な貴重薬だったんでしょうね。
徳川時代の将軍だとか、各地の大名だとか、ごく一握りの人達がひそかに漢方薬を愛用していたんでしょうけれど、
これが一般大衆に広まる前に明治維新によって西洋医学が導入され、伝播が途絶えたのだろうと思います。
このように不遇な境遇のあった漢方薬が、現代にこうやって生き残っていること自体、驚異に感じます。

 人参の栽培技術が確立したのは江戸時代になってからで、あの平賀源内が見事に人参の栽培に成功したわけです。
栽培技術が確立されてからは、将軍が各播に栽培を命じ、薬を作らせていたのだろうと思います。
明治時代に入ってからも、その伝統が一部には残り、今日にまでつながっているのではないでしょうか。
人参ほど日本人に愛用されている薬草はありませんし、地黄もその一つです。
やはり、医学がこれほど発達しても、これらの薬草には勝てないということでしょうね。

疲労感がある時や、体力低下を感じる時には、必ず服用するように心がけております。
おかげさまで病気にもならず、健康状態を保っています。
 人参は放置しておけば、すぐに虫が食ってぼろぼろになってしまいますから、
人参や地黄を上手に保存する手段として考案された面もあるんじゃないでしょうか。
また、臨床面の効果について触れますと、肺が弱い患者に、漢方薬を与えて肺を丈夫にしておくと、
五臓六腑のバランスが非常によくなり、元気を回復する作用が考えられます。

 下火になったかに思えた肺結核が再び猛威をふるうようになってきましたが、
老人性肺結核にも漢方薬は好影響を及ぼすのでしょうか。

 昔の肺結核は、体力と栄養の不足が原因だったのでしょうが、
今日こんあにも肺結核が増えてきた背景としましては、エイズやアトピー性皮膚炎の増加と同様に、栄養の偏りと、免疫力の低下が考えられます。
インスタント食品や合成着色料でどぎつい色をつけたファーストフードなどをたくさん食べることで、免疫力が落ちているのだと思います。
体格は立派でも、実際に調べてみると、免疫や基礎体力の低下が見られます。
このように低下してしまった免疫食を再び活性化する作用が、漢方薬にはあります。

 免疫の力や自然治癒力の重要性が百年前から提唱されていながら、
一方ではペニシリンの発見により、病原菌は抗生物質で死滅できるという方向に、世の中が流れていきました。
免疫の持つ力を軽視してきたことが、今日のツケとなって現れているのではないでしょうか。
 最近になって、自律神経の乱れやストレスなどが免疫力を低下させると言われていますが、
低下した免疫力を向上させるものは何かという話になりますと、どうしても漢方に頼らざるを得ないのが現状です。
これからは、抗生物質で病原菌を直接殺すのではなく、免疫力をつけることで病原菌に抵抗することが重要になってきます。

 子供はよく熱を出しますが、これに対し、医者は安易に抗生物質を処方する傾向があります。
免疫を低下させる抗生物質の服用を続ければ、大人になっても、当然免疫力は弱くなってしまいます。

 免疫系の異常が発症に関するアトピー性皮膚炎の治療薬は、
その薬によって免疫力を低下させることで、アトピーを治療しようという発送のもとに作られています。
このような薬だけでは、また違ったタイプのアトピー性皮膚炎が、生み出される感じがします。

 O-157による食中毒が世間を騒がせましたが、昔でしたら、
あんなものは免疫でやっつけることができたのではないかと思います。

 O-157には、お茶や納豆が効果があるといわれています。
漢方薬の中にもO-157のような病原菌を殺すような薬は、いくらでもあります。

 今、活性酸素が、がん、糖尿病、高血圧、腎疾患などに影響を及ぼしていることが、いろいろな学会で話題になっています。
漢方薬には、活性酸素を消去する抗酸化力、いわゆるスカベンジャー作用が期待できるのでしょうか。

 活性酸素は大山先生がご専門ですが、活性酸素を消去する生薬はたくさんあります。
その中で、人参、地黄などを成分とする漢方薬は、偶然にも組み合わせとして素晴らしいものがあります。

 従来ヒトは体内に、活性酸素を消去する抗酸化物質を持って生まれてきます。
従って、抗酸化物質は、ビタミンのように摂取しなければ、体内に存在しないというものではありません。
通常は少しお手伝いしてあげれば体内の活性酸素は十分に消去できます。

 援軍として漢方薬を体内に送り込んでやれば、活性酸素は十分に消去されるということですね。
 糖尿病も予備軍を含めて2000万人という時代を迎えていますが、
痴呆、ストレス等も含めた漢方薬との関わりはいかがなものでしょうか。

 漢方薬を蜂蜜と一緒に、服用すると糖尿病患者の血糖値が逆に上がるのではないかという考え方もありました。
ところが、実際に糖尿病患者にこの漢方薬を使ってみましたところ、
血糖値は全く上がらず、逆に血糖値を抑えるような働きをしていることが分かりました。
おそらく自然の糖は、ヒトが摂取しましても血糖値が上がらない方向に働くのではないでしょうか。
むしろ、精製したショ糖の乱用こそ糖尿病の成因になると思います。
 また、地黄、人参は、血糖値を下げる役割も担いますので、この漢方薬はやはり血糖値を下げる方向に働くと言えるでしょう。
 一方、糖尿病の合併症には、眼底出血や腎臓の機能の悪化などがあります。
このような合併症も、この漢方薬を与えることによってかなり抑えられることも判明しています。
糖尿病自体では死に至りませんが、合併症が非常に怖いのが糖尿病です。
ですから、合併症の進行を少しでも遅らすことができるということは、非常に意義深いことだと思います。

 痴呆については、いかがでございましょうか。

 102歳にしては、しっかりしているというご印象をお持ちになったのではないでしょうか。
あの患者さんもこの漢方薬を服用されていますが、老人に使いましても、
それなりの体力や知能が、維持できるというデータが出ています。
 病院では、衰弱して死ぬのを待つばかりという患者さんも入院されます。
そのような患者さんにはまずこの漢方薬を与えますと元気になられて、食欲も出るようです。
それから、抗生物質を使わなくても合併症を起こさなくなることも大きな特徴ですね。

 記憶は脳の海馬がつかさどっていますが、痴呆の場合、海馬がどんどん萎縮して神経細胞が減少していきます。
ところが、動物実験で、人参を投与すると、萎縮していた海馬がまた成長し始めることが発表されました。
今まで、このようなことは全く考えられませんでしたので、私自身本当に驚きました。
 もう一つ驚かされたのは、脳に人参の有効成分が直接作用したという点です。
通常、脳血液関門が異物を脳に入れないように、しっかりとガードしていますから、脳に薬物が入ることはまずあり得ません。
新薬ですと頭蓋骨を切開して直接脳に注入するといった方法が取られています。
それがいとも簡単に漢方薬を異物ではなく自らにとって必要なものだと認識しているのではないでしょうか。

 痴呆はまず海馬が異変をきたすとおっしゃいましたが、
海馬は嗅覚中枢のごく近くに位置しています。
ですから、痴呆の人はにおいの感覚がありません。
何を食べさせても、ただひたすら食べるだけです。ところがこの漢方薬を与えますと、においが区別できるようになります。
ということは、すなわち海馬が活性化されたことになるのでしょう。
 最近開発された「SPECT]という脳血流量測定器によって、
この漢方薬の服用前と服用後の海馬の血流量を測定してみると、確かに服用後に血流量が改善しています。

 血流量は、臓器によって少ないほうがよいものもあります。
肝臓もその範疇の臓器の一つですが、この漢方薬を与えてやると、
肝臓への血流量が若干落ちて肝臓の仕事量が増加します。
 反対に、腎臓は血流量を増加させないと、体内の毒物の排出がうまくいきません。
しかし不思議なことに、腎臓ではこの漢方薬は血流量をどんどん増加させています。
 ネズミの糖尿病モデルでは、インスリンを静注後すぐに血糖値が低下するということは絶対にありません。
その理由は、生体内にインスリンの受け入れ体制ができていないからです。
ところが、この漢方薬を服用させたネズミは、血糖値が下がっています。
漢方薬の場合、
糖尿病薬のように大きく血糖値は下がりませんが、腎臓の機能は明らかに改善しています。
さらに、動脈硬化や、血栓形成の防止作用も併せ持っていますから、
糖尿病の合併症の予防にも大変効果があります。
 この漢方薬を服用されて、手足がポカポカと暖かくなってきたら、効いてきたという一番の目安です。
それから、目が見えやすくなってきたということも感じられます。

 漢方では、「目は肝臓の先」と申しますから、肝の血流量がよくなるということにもなるのでしょう。

 私はいつも小さな瓶に漢方薬を入れて持ち歩いていますが、
先生方のお話を聞いていますと、ますます放せなくなりました。
 脳細胞は20歳から1日10万個、40歳を過ぎますと1日20万個目減りすると言われていますが、
漢方薬で海馬が活性化するとなりますと、これは素晴らしいことですね。

 脳は、記憶よりも臭いをかぐときや、目で見るときに最も機能しています。
嗅覚や視覚が改善されるのは、非常に意味のあることだと思います。

 痴呆ではまず、本能がなくなってしまいます。
五感というのはやはり、人間の生きる源だと思います。

 五感をもう一度活性化させるのは大変なことですが、この漢方薬は「知る人ぞ知る」ということで、
日本ではあまり浸透していないのが現状です。これをもっと世に知らしめたいと思うのですが、どうでしょうか。

 日本の将来を考えると重要なことですね。
役に立たないお年寄りばかり増やしても何にもなりません。
お年寄りは、今まで蓄積してこられた経験を社会に還元する必要があります。
長年の英知を、人のため世のために活用していただくのが老人の一つの使命だと思います。

 中国の指導者は割合に高齢者が多いのですが、
高齢になってもあれだけの人民を指導できるのは漢方薬の効果ではないでしょうか。

 現在、この漢方薬は中国、韓国、北朝鮮あたりで作られているのでしょうか。

 日本のような形で作られているかどうかは疑問ですが、
「東医宝鑑」の初っぱなに出てくる薬が作られていないということはないでしょう。
ただ、高価な薬ですから、それだけの経済力のある方でないと服用できないでしょうね。

栽培農家の方々が作っておられる
人参や地黄の畑を見て、その管理状態のよさにただただ感激しました。
栽培方法は、中国や韓国に負けない形で栽培されていることが分かりました。
それに、日本人独特の器用さと申しましょうか、「徹底した管理をして、
よいものを作り出そう」という農家の意気込みが感じられました。

 それは農家の方々の長年の経験から生まれたものでしょう。

 中国では、漢方薬の原料となる生薬の残留農薬が問題となっています。
その点、日本は基準が厳しいですから安心できますね。

 残留農薬の問題ですが、人参の葉は四月に芽が出て夏が過ぎると枯れます。
それに、葉を必要とする生薬ではありませんので、葉に農薬をまく必要は全くありません。
地黄の葉も同じです。ちなみに、人参は土壌作りに二年、栽培に六年で合計八年かかります。
地黄は逆に半年で成長します。不思議なものの組み合わせですね。



 摂取したエネルギー源やタンパク源を十分に活用されていますから、あれだけお元気なわけです。

 赤ちゃんのアトピーは、腸の吸収能力がまだ十分に備わっていないため、
胃の中のものをすべて吸収してしまうために起こるという説もあります。
胃腸の機能がしっかりしていることが、人の健康を守る上で最も重要なポイントとなっています。

 そういった意味でも、世の多くの人々に漢方薬を知っていただき、
日本中が漢方薬で元気に長生きできるというふうになれば嬉しいですね。 

 「黄帝内経」では女性は四十九歳、男性は六十四歳で人生を終えることになっています。
従って、それ以降のことは書き記されていません。
ところが、「東医宝鑑」には、百歳以上のことが書かれております。
「百歳以上生きるには、食べたものがしっかりと身に備わることと、楽しく生きることが基本となる」と記されています。

 最近、中国の精力剤がたくさん日本に入ってきていますが、
日本人にはちょっと合わない面があるようです。
日本人は動物生薬などで胃をこわしやすいので、
不老・長寿ということでは、やはり漢方薬が最適だと思います。


「洪氏集験方」

填精補髄・・・体を造っている元が充実し、生命活動が盛んになり、頭脳・骨髄・脊髄を充実する
腸化為筋・・・筋肉・骨格を形造る
萬神具足・・・心身共に充実する
五臓盈溢・・・五臓六腑の働きが盛んになる
髄實血満・・・頭脳・骨髄・脊髄が充実し、全身が滋潤し栄養と血液がゆきわたる
髪白変黒・・・抜け毛・白髪になりにくい
返老還童・・・老化を防ぎ、心身共に若返る
行如奔馬・・・動作も馬が駆けるように軽く活発になる
日進数食・・・胃腸の働きがよくなり、食欲がでる
不食不飢・・・食事を摂らなくても、心身共によくなる
開通強記・・・頭脳・体力が若返り、記憶力が良くなる
日誦萬言・・・どれだけでも暗誦や暗記ができる
神識高邁・・・心や考え方が高くすぐれる
夜無夢想・・・雑夢をみなくなるぐっすり寝られる
救治癰疾・・・体の外や内にできるできものを治す
救治労サイ・・・心身共に弱りきっているのを治す


ハードな練習のスポーツ選手に

 話題は変わりますが、
ハードな練習が課せられるスポーツ選手にも、漢方薬は効果があるのでしょうか。

 私はそんなにたくさんのスポーツ選手は知りませんが、女子駅伝の選手の顧問をしております。
女子駅伝の選手の場合、半数は貧血なんですよね。体も痩せています。
駅伝はどちらかと言えば持久力を競いますから、人参、地黄によって胃腸を丈夫にし、
基礎体力を高めるこの漢方薬は、競技者にとって非常に適していると思います。

 長い間走っていますと、ホルモンのバランスが崩れて月経がなくなり、女性らしい膨らみが失われます。
そんな時にきちんとフォローしておかないと、若いときはよいのですが、
四十歳代、五十歳代になって月経がとまり、骨粗鬆症になる危険性が高くなります。
 貧血も、スポーツ性貧血と申しまして、足を何回もとんとん突くことによって
血管が圧迫され、血球が破壊されて発症します。
 数年前にユニチカのバレーボール総監督の小島孝治氏とお話しする機会があり、
「1mのジャンプ力を誇る選手が連日同じように飛べないのは、
貧血が原因となっている」とおっしゃっていました。
そこで、選手にこの漢方薬を与えてみますと、わずか一週間で貧血が改善され、
試合ごとに1mのジャンプができるようになったそうです。

 運動選手は毎日ハードな練習をしなければなりませんから、
その都度疲れを回復しておかなければなりません。
そうしないと、次の日の練習もできませんし、試合にも臨めません。
疲労回復という意味では、瓊玉膏が非常によろしいのではないでしょうか。

 本来スポーツは、運動不足を解消するために行われたものですが、
それが競い合うことによって、戦いにほぼ近いところまでエスカレートして行ったわけです。
従って、激しいスポーツでは、ストレスや肉体的疲労の蓄積は避けて通れません。

 フランスで行われるワールドカップへの出場が決まって、
日本中に大フィーバーを起こしましたサッカーも、選手にこの漢方薬を服用させてみてはいかがでしょうか。

 それはよい案ですね。
サッカーの場合、外国に遠征して激しい試合をしますから、
疲労とストレスは想像を絶するものがあります。
また、サッカーは怪我との戦いです。
怪我をしますと、死んだ細胞を建常人よりもたくさん抱えることになりますから、
自己免疫力できちっと修復して新しい細胞を作り出さねばなりません。
 日本チームが、ストレス、疲労、怪我を回復させる漢方薬を服用して、
ワールドカップで大活躍されることを期待しています。

 いま、私達を取り巻く環境は、自然、食物、社会、どれをとっても芳しくありません。
そんな中で巷にあふれる健康食品と違って、れっきとした医薬品である漢方薬が、
われわれの将来に欠かせない宝物であることを確信しました。
 この長寿社会に元気で対応するためにも、漢方薬は全国民の必需品となって欲しいものです。


「不老長寿と美容に良い漢方薬」 
7つの生薬の力を熟成させた伝統の漢方薬

《先人の叡知》

生命力と美しさを育てる不老長寿の滋養・滋潤薬
不老長寿という言葉には、仙人が霞を食べて何百年も生きるといった現実離れしたイメージがあります。
けれど、この言葉の真の意味は、実はとても身近で切実なものなのです。
「人間であるかぎり誰にでも天寿がある。それは避けられないが、天寿のつきる瞬間まで元気でいたい。美しく年を重ねて生きたい」
この人類普遍の夢こそ、先人たちが求め続けてきた”不老長寿”そのものなのですから。
中国2000年の歳月をかけて先人たちはついにその夢をかなえ私たちにひとつの薬を伝えてくれました。
それこそが、生命と美を育む滋養・滋潤薬 です。

「不老長寿と美容に良い漢方薬」 の歴史】

1170年、中国は宋の時代に誕生したお薬です。
『洪氏集験方』(こうししゅうけんほう)に初めて発表されました。
時の皇帝の子孫が脈々と栄えることを願い、典医たちが叡知を集結させて作り上げたものです。

不老長寿と美容の漢方薬のエピソード】
①池波正太郎の小説「鬼平犯科帳」のモデルで知られる長谷川平蔵は、晩年重い病の床にありました。
平蔵の身を案じた将軍・徳川(いえなり)は、病の平癒を願いこの漢方薬を授けたと伝えられています。
②中国との国交回復の祈り、友好の証しとして中国の代表から
日本の首相に渡された土産の品は、最上級の中国酒とこの漢方薬でした。

「不老長寿と美容に良い漢方薬」とは、

美しい玉のこと。その玉を重ねて(美しい碧玉)という意味に使われました。
また、瓊枝玉葉という言葉は、中国皇家の子孫に対する最高の礼を表すものとして使われました。
つまりこの漢方薬は皇帝とその子孫の不老長寿を願う至宝の薬として現代まで受け継がれたのです。

「基礎体力と気力を充実させ若さを保ちます。」

 漢方では、人間の体を、さまざまな部品(臓器)の”寄せ集め”とは考えません。
自然界を大宇宙とし、人体をひとつの”小宇宙”としとらえます。
 この小宇宙としての人体が生き生きと営まれるためには、内臓・筋肉・骨格などをつくるエネルギーと、
それらの機能を活発にするエネルギーとが必要であり、二つのエネルギーがバランスよく調和して保たれていなければなりません。
 そして、その調和の要として、良質の「気」「血」「水(津液)」が、
不足なく、滞りなく全身をめぐることが大切なのです。

この漢方薬は、良質の「気」「血」「水(津液)」を補ってくれるため、
加齢にともなう基礎体力や気力の低下を抑え体を根本から養って、
若さを保つお手伝いをしてくれます。

自然治癒力を高め、病気やケガに負けない体をつくります。

風邪をひいてもひざ小僧をすりむいても、無理さえしなければ、
私たちの体は自分の力で病気を追い出し、傷を癒します。
”自然治癒力”という生命を守るためのすばらしい力が備わっているのです。
 しかし、この力には大きな個人差があります。同じく雨にぬれても、ケロリとしている人もあれば、
風邪をひてなかなか治らない人もあるように、残念ながら歴然とした差があるのです。

漢方薬は、人間が本来もっている「自然治癒力」を最大限に育て上げるお薬です。

現在、病気や怪我でお悩みの方は、回復力を高めるために、
病後の方は、抵抗力と免疫力を強め、再発や合併症を防ぐために、
健康なかたでも、万一のケガや手術に負けない体力をつくるために、
着実で確かな効き目をもつ、漢方薬で、ご自分の命の力をぜひご自分でお育てください。

細胞を活性化して、みずみずしいお肌とつややかな髪をつくります。

本当に張りのあるきめ細かいお肌や、潤いと弾力のある美しい髪は、

高価な化粧品など外側からの手当てだけで得られるものではありません。
体の内側からの働きかけが、何にも増して必要です。 
なぜならば、皮膚や髪は体の付属物ではなく、心臓や肝臓などと同じような”体の一部”だからです。

この漢方薬は、胃腸の機能を促進して皮膚や髪に栄養を送ったり、
直接に皮膚や滋潤する成分をたくさん含んでいますのでとても効率のよい「服む美容液」といえます。

さらに、皮膚の修復能力を高めてくれますので、
ニキビやアトピー性皮膚炎などのトラブルをお持ちの方も、ぜひお試しください。
治療薬と併用されると、よりいっそうの効果が期待できます。

命の底力が問われる、妊娠・出産・子育て期。
お母様にもお子様にも。

 人間の生命力には、お母様のお腹にいる間までに育まれる「先天」のものと、
生まれて後、日々の生活の中で培われる「後天」のものとの2種類があります。
 このうち、お子様の一生を左右する「先天の生命力」は、胎児のうちに完成されてしまいます。
要は、そのときのお母様の体力の「ゆとり度」しだいというわけです。

この漢方薬は、妊娠によるお母様の体力の消耗を安全に着実に補い、
お子様の先天の生命力を育てる手助けをします。

 一方「後天の生命力」を養うには、毎日の食事づくりや生活習慣に心を砕くことが、まず基本です。
けれど、どんなに心を配った食事でも、その養分を吸収する力が弱くては身につきません。
 また、農薬やダイオキシンによる環境汚染などお子様の将来にはきがかりなことがいっぱいです。

この漢方薬には、内臓の働きを活発にして養分の吸収力を高め、
元気を補う力がありますので、後天の生命力を養い、悪条件をはねかえす体をつくります。

胃腸虚弱、風邪をひきやすい、アレルギーがあるなどのお子様はもとより、
発育の著しい成長期のお子様にも最適です。
 もちろん、お母様の出産・育児による体力消耗の回復にも安心してお使いください。
つぎの赤ちゃんをお望みでしたらなおのこと早めの服用をお勧めします。


この「不老長寿と美容に良い漢方薬」の成分と、主成分の「地黄」について

生地黄の搾り汁、人参末、茯苓末、枸杞子末、沈香末、蜂蜜です。
いずれも厳選された生薬を原料としています。
また、主成分の「地黄」については、つぎのような臨床例が報告されています。

リウマチ性関節炎…関節痛軽減、関節腫脹緩解、関節機能回復、運動障害好転、結節性紅斑消失、血沈の回復
皮膚病・ジンマシン・神経性皮膚炎・湿疹…生地黄を煎じて服用すると、数日から20日程度で著効がみられた。
伝染性肝炎…生地黄を注射で用いたところ、肝炎主要症状消失、肝臓・脾臓の腫脹回復、GDP・黄疸指数の正常値への好転がみられた。

地黄の薬理作用についてはつぎのような報告があります。

<肝臓保護作用>…マウスの肝炎に対し、肝臓を保護し、グリコーゲンの減少を阻止する働きがある。
<抗炎作用>…ある種のアレルギー性疾患、たとえば皮膚疾患や気管支喘息に効果があり、病状を改善することができる。
<抗菌作用>…ある種の病原性真菌に対してかなりの抑制作用がある。

さらに、地黄の配合応用
(配合の仕方によって、お互いに補助しあい、効力が増すこと)
により、治療効果が増強されます。

「地黄+蜂蜜」 …地黄、蜂蜜ともに、体を潤す働きがあります。
皮膚や髪のかさつき、痰の少ない乾いた咳、口、喉・舌の乾き、
治りにくいカサカサの皮膚病、便の硬い便秘、月経過少、精液過少に。

「地黄+人参」 …地黄には、体を栄養する働きがあります。
人参には、体力を増強する働きがあります。
これを合わせて用いると、「疲れがとれにくい」「風邪をひきやすい」
「長く立っていることが辛い」「精力減退」などの症状を改善できます。


この「不老長寿と美容に良い漢方薬」 を、ご服用すると、

①およそ、1~3ヶ月で、食欲がでてきます →胃腸機能が回復してきた。
②およそ、3~6ヶ月で、お顔や爪の色つやが良くなってきます →体全体の働きが良くなってきた。
お肌が、しっとりとみずみずしくなります →体のすみずみまで養分がいきわたってきた。
風邪をひきやすかったり体調をこわしやすい方は、風邪をひきにくくなったり体調を崩しにくくなります→免疫力や抵抗力がついてきた。
病気や傷の回復が早くなります →免疫力や抵抗力がついてきた。
③およそ、6ヶ月~1年で、髪にツヤやコシが出て抜け毛などが少なくなります→頭皮や頭髪にまで養分がいきわたってきた。

「不老長寿と美容に良い漢方薬」 は、

体の根本から着実に改善していきますので、効果を実感していただくには、ある程度の時間が必要です。
少しずつで結構ですから毎日続けていただくこたが、何より大切です。

続く、